R.E.M.のアルバムの中で、名盤としてリストされたポイントに基づく客観的ランキングを紹介します(ランクの詳細)。
R.E.M. はロックの殿堂入りを果たしているオルタナティブ・ロックの先駆け的存在で、レディオヘッドのトム・ヨークやニルヴァーナのカート・コバーンなどからリスペクトされていることでも有名です。
カントリーのようなところがあり、日本で過小評価されているのもわかります。私も好きになるまでに時間がかかりましたが、一ファンとなった今では、彼らの名盤を聴かないのはあまりにもったいないことだと感じています。長年にわたって多くの名盤をリリースし続けていますが、特に名盤として評価の高いアルバムに順位を付けるとすると、以下のようになっていました。
5位:『Reckoning(夢の肖像)』
1984年発表の 2nd アルバム。取り上げられることの少ない作品ですが、実は名盤として評価の高いアルバムです。
名曲「So. Central Rain」が収録されています。
4位:『Out Of Time(アウト・オブ・タイム)』
1991年発表の 7 作目のアルバム。世界で 1800 万枚以上も売れています。R.E.M. としては明るい曲が多く、バンドの素晴らしさは十分にわかるため、最初に聴く 1 枚として非常にお勧めです。
ヒットした明るい曲「Shiny Happy People」は実はジョークや皮肉として作った曲であり、このタイトルは天安門事件(Wikipedia)の大虐殺後に中国共産党が流していたプロパガンダとのこと。R.E.M. らしからぬ曲と思いきや、そういうひねくれたところ(良い意味で)や曲の良さに R.E.M. らしさも感じられます。
このアルバムが名盤たる所以は、R.E.M. を代表する最も評価の高い名曲「Losing My Religion」が収録されていることです。
3位:『Document(ドキュメント)』
1987年発表の 5 作目のアルバム。ややマイナーですが実は名曲の多いアルバムです。
2位:『Murmur(マーマー)』
1983年発表のデビュー・アルバム。音楽誌などで絶賛された名盤です。ピクシーズのブラック・フランシスが初期にこのアルバムを聴いて大きな影響を受けたそうで、聴くまでは意外に感じましたが、聴くと納得できました。90年代の R.E.M. のサウンドとはかなり異なり、硬質でノリの良い楽曲が並びます。
トラック#1「Radio Free Europe」はベースを中心に構築されたカッコいい初期の代表曲です。
1位:『Automatic For The People(オートマチック・フォー・ザ・ピープル)』
1992年発表の 8 作目のアルバム。前作の『アウト・オブ・タイム』が受け入れられたためか、決して聴きやすいアルバムではないにもかかわらず大ヒットした名盤です。
「R.E.M. くらい良い曲を数曲でも書くことができれば…」と感嘆していたカート・コバーンが最期に聴いていたアルバムとして有名なので覚悟して聞きましたが、別に死にたくなるような雰囲気でもなく、むしろ美しく元気の出る名盤です。
「Everybody Hurts」は YouTube で 8 千万回以上再生されているエモーショナルな名曲です。
どの曲も素晴らしいですが、ハイライトはトラック#10「Man On The Moon」以降の 3 曲でしょう。